市場任せ 米政策破綻 米価高騰受け農民連など国会要請

農林水産省の担当者らに要請する農民連とふるさとネットワークの人たち=6日、衆院第2議員会館 米の在庫不足と価格高騰を受けて、農民運動全国連合会(農民連)と農民連ふるさとネットワークは6月6日、衆院第2議員会館で農林水産省に対して、日本の米生産と安定供給を守るための抜本的な政策転換を求めて緊急要請を行いました。
 
 生産調整や酷暑の影響による供給減、新型コロナ5類移行に伴う需要増などにより米の在庫が減少し、中小の米穀販売業者などを中心に価格が高騰しています。この事態を受け農民連は「現在の市場任せの米政策は破綻している」と告発し▽政府備蓄米の早期販売の実施▽能登半島地震被災地への食料支援▽国が米穀の価格と需給に責任を持つこと―などを要請しました。
 
 各地の代表が「中山間地では耕作放棄地が広がっていることを直視してほしい」(奈良)、「能登の被災地で炊き出しをすると長蛇の列ができる。食料は足りていない」(新潟)と発言しました。
 
 農水省の担当者は「高騰しているのはスポット(長期契約ではなく1回ごとに行う売買契約)の価格であり、全体需給としては安定している」「備蓄米は被災自治体から要請があれば放出する」などと回答しました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席しました。(しんぶん赤旗 2024年6月7日)