「被爆体験者」は被爆者 共産党長崎県委 手帳交付求め政府要請

被爆地域の矛盾を指摘する内田氏(左)=23日、衆院第2議員会館 日本共産党長崎県委員会は7月23日、衆院第2議員会館でさまざまな要望に基づく政府要請を行いました。厚生労働省に対して、国が指定する地域から外れているために被爆者と認められない「被爆体験者」に対し、広島高裁「黒い雨」訴訟判決に沿って被爆者健康手帳を交付することを求めました。
 
 国立長崎原爆死没者追悼平和記念館所蔵の被爆体験記の検証結果で、厚労省が「客観的な事実と捉えることはできない」とした評価について「到底認めることはできない」と批判。体験記は原爆の影響が広域に及んでいることを示すものであり、すべての原爆被害者を救済するよう求めました。
 
 厚労省は、被爆地域拡大について、科学的合理的根拠をもとに地域拡大を行う必要があり、それが確認できないと、これまでの回答を繰り返しました。
 
 内田隆英前長崎市議(衆院長崎1区予定候補)らは、国が指定する爆心地から半径12キロ圏外の当時の長崎市で被爆した人には被爆者健康手帳が交付される一方、12キロ圏内で被爆した人で手帳がもらえないことをどう説明するのかと追及しました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席しました。(しんぶん赤旗 2024年7月24日)