労基法骨抜きさせぬ いの健全国センターが総会

 全労連など労働組合や医療関係者、法曹関係者、過労死遺族などでつくる「働くもののいのちと健康を守る全国センター」(いの健全国センター)は12月13日、東京都内で総会を開きました。政府・財界が狙う労働基準法骨抜き化を阻止し、安心して働ける社会をつくろうと議論しました。
 
 あいさつした垰田(たおだ)和史理事長は、厚生労働省の研究会が議論している労基法の規制外しの簡易化・拡大について、「貧困に苦しむ労働者の収入を増やしたい願いにつけこみ、財界に都合よく、より長時間働かせることを可能にしようとしている」と批判。「困難を抱える人たちを仲間の輪に入れていくことが必要だ」と強調しました。
 
 活動方針では、▽労基法解体、労災保険など諸制度の後退に反対▽アスベスト対策の強化▽ハラスメント対策の強化―などを提案しました。
 
 討論で、過労死家族の会の代表は、「学校の働き方で給特法を見直し、残業時間どおりの残業代支払いを認めなければ長時間労働は是正されない」と訴え。石川の代表は、「能登半島地震の復旧作業で労働安全衛生の確保、がれき撤去のアスベスト対策を求めている」と報告しました。
 
 京都の代表は、「労働者と使用者は対等ではないから労基法で最低基準を決めるのが憲法の立場だ。その破壊は許されない。労働時間の短縮こそ必要だ」と強調しました。
 
 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)の代表は、「スタジオ美術の労働環境について民放キー局と懇談したり、宝塚の劇団員急死事件で遺族側の話を聞いたり、フリーランス扱いの人たちの労働者保護のため活動したりしている」と発言しました。
 
 日本共産党の田村貴昭衆院議員があいさつしました。(しんぶん赤旗 2024年12月14日)