衆院予算委員会の理事懇談会が1月29日開かれ、自民党の裏金事件を巡り旧安倍派の会計責任者の松本淳一郎氏の参考人招致を30日の予算委冒頭で議決することを決めました。これを受け31日から2025年度予算案の実質的な審議に入ることで合意しました。
松本氏の参考人招致については昨年末から野党が一致して裏金の「真相解明に不可欠」と要求し協議が続けられてきました。自民党がこの日の理事懇でも招致に反対するもとで安住淳予算委員長が、全会一致がのぞましいが予算案審議に入る必要があるとして、30日の委員会で採決するとの判断を示しました。自民党は「反対だが委員長の判断であり、やむをえない」と述べました。
安住氏は、予算委で招致を議決した場合、自民党は反対であったとしても予算委がスムーズに進むよう努力してほしいと要請。2月10日をめどに招致に応じるかどうか松本氏の意向を聞く考えを示しました。
日本共産党の田村貴昭議員は、理事懇後の記者会見で、「政治倫理審査会でも自民党の複数の議員が、真相究明が必要だと述べているにもかかわらず、真相解明の場である予算委での招致に自民党は反対だというのは理解できない。まさに真相解明から逃げていると言わざるを得ない」と批判。「参考人質疑を通じて、裏金問題の解明、そして予算案の徹底審議のためにがんばりたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2025年1月30日)