救済されぬ患者今も 水俣病犠牲者追悼の式典 | 田村貴昭オフィシャルサイト[日本共産党衆議院議員]

救済されぬ患者今も 水俣病犠牲者追悼の式典

水俣病の公式認定から69年となる5月1日、犠牲者をはじめ亡くなった全ての生命を追悼する「水俣病犠牲者慰霊式」(実行委員会主催)が、熊本県水俣市で開かれました。
 
 患者・遺族代表のAさん(58)は、祖父母と両親が水俣病と認定され差別やいじめに苦しみました。家族や水俣の海への思いを語り「孫たちに楽しい思い出ができる豊かな海であってほしい」と訴えました。
 
 水俣病は、加害企業チッソが垂れ流した有機水銀による公害で、汚染された魚介類を食べた被害者らに重い神経障害をもたらしました。6万5000人の被害者が救済される一方、未認定の被害者ら約1700人が、国と熊本県、チッソに賠償を求めるノーモア・ミナマタ第2次訴訟がたたかわれています。
 
 式典で浅尾慶一郎環境相があいさつしましたが、未認定患者への言及はありませんでした。
 
 式典で献花した水俣病被害者の会の中山裕二事務局長は、「取り残された患者はいない、という環境省の姿勢が現れたあいさつ。訴訟で3地裁が未認定患者の被害を認めた事実に謙虚ではない」と指摘しました。
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 日本共産党の田村貴昭衆院議員、仁比聡平参院議員が参加しました。(しんぶん赤旗 2025年5月2日)