熊本市の中心市街地にある陸上自衛隊健軍(けんぐん)駐屯地に長射程ミサイル先行配備が狙われている問題で11月9日、計画の撤回や住民説明会の開催を求める市民1200人が同市東区の健軍商店街で集会・パレードを開催しました。「STOP!長射程ミサイル・県民の会」(山下雅彦代表)が呼びかけたもの。近隣住民やバスを仕立て駆け付けた県民らでアーケードは熱気に包まれました。
「長射程ミサイルは健軍にも日本のどこにもいらない」とコールし健軍駐屯地までパレード。配備が撤回されるまで声を上げ行動し続けることと一刻も早い住民説明会の開催を求める声明文を防衛省に提出しました。
駐屯地周辺の2キロ圏内には市民病院や住宅・商店のほか、保育園・学校が約60カ所あり、「熊本日日新聞」のアンケートでは6割近くの住民がミサイル配備を「容認しない」と答えています。高校生、若者、PTA会長、町内会・自治会役員らがリレートークしました。
「危機をあおっても暮らしは良くならない」(井田高史さん・32)、「戦争のことは学ばなくてはならないが経験はしたくない」(高校2年生)、「武力によらないことが平和と安全を守る唯一の道」(淵上京子さん・49)などと発言。ベトナム戦争を経験した退役軍人のケム・ハンターさんは「アジアでアメリカが誘導する戦争にNOを。日本は参加にNOを。すべての戦争にNOを突きつけよう」と訴えました。
参加したAさん(44)=同市東区=は「駐屯地と周囲のインフラは攻撃される可能性が高い。住民は生命・健康、生活を壊される」と不安を語りました。
集会では、駆け付けた日本共産党の田村貴昭衆院議員が紹介されました。(しんぶん赤旗 2025年11月11日)