政権と正面対決 臨時国会の論戦(2) 大軍拡 外交での平和構築要求

 臨時国会で、高市政権は軍事一辺倒、戦争国家づくりの姿勢をいっそうむきだしにしました。日本共産党は、アメリカいいなりの大軍拡の危険性を暴き、外交による平和構築を求めて論戦しました。
 

湾発言撤回を

 
 高市早苗首相が、台湾海峡での米中での武力衝突を想定し、「どう考えても存立危機事態になりうる」と答弁(11月7日、衆院予算委員会)したことは、同政権の危険性を象徴するものです。首相の「台湾発言」は、集団的自衛権を行使し、日本が攻撃を受けていなくとも中国に対する武力行使がありうると宣言したことを意味する極めて危険なもの。日中関係にも影響を及ぼしました。
 
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 日本共産党は国会論戦で「台湾発言」の撤回を強く要求。田村智子委員長は「一国の首相が国会で地域をあげて有事の具体例を想定し発言すること自体、軍事的緊張をあおることになる」11月11日、衆院予算委と厳しく批判しました。山添拓議員は参院予算委員会(12月15日)で、9月の日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」で在沖縄海兵隊トップのターナー司令官が「この訓練の目的は有事に一体となって対応する体制を整えることだ」と述べたことを指摘。共同訓練は「有事を想定し米軍の作戦構想を日米一体で進めるものだ」とし、こうした体制のもとでの首相の「台湾発言」は、台湾をめぐる米中の武力衝突に日本が参戦し中国と戦争することがあり得ると宣言したに等しく大問題だと強調しました。
 
 日本共産党が、日中の国交正常化以降の重要な合意文書を厳格に守ることを再確認して友好関係を再構築する努力が必要だと提起し、中国にも対立をあおる言動を慎むよう要請するなど打開の展望を示す一方、高市首相は発言の撤回を拒否し続けました。自ら引き起こした外交問題を解決する展望も能力もない深刻な事態です。
 
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 さらに危険なのは、高市政権が中国を名指しして軍拡を正当化していることです。田村氏の追及に対し、小泉進次郎防衛相は「中国は不透明な軍備増強を続けている」と言い募り、高市首相は、長射程ミサイルが「全然足りない。もっと抑止力を強くしていかなければいけない」と平然と言い放ちました。“中国もやっているのだから日本の大軍拡も当然”と、まるで憲法9条など存在しないかのように振る舞っています。
 
 田村氏は党国会議員団総会(17日)で、「異常な事態だ。特定の国を名指ししてその『危険』をあおるなどということは、戦後の自民党政権でもかつてやったことのない初めてのことだ」と厳しく批判しました。
 

米国の要求告発

 
 高市政権は、軍事費の国内総生産(GDP)比2%達成前倒しのため、2025年度補正予算に過去最大の軍事費8472億円を計上。そのうえ、19日決定の与党「税制改正大綱」で、軍拡財源確保のための所得税増税の開始時期を27年1月と明記しました。
 
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 日本共産党は、この軍拡増税の背景には米国による軍事費GDP比3・5%要求があることを鋭く告発していました。田村貴昭議員は衆院予算委(10日)で、トランプ米政権の新たな「国家安全保障戦略(NSS)」が対中国戦略で日本を名指しし、「軍事支出の増加を強く迫らなければならない」と明記していると指摘。ヘグセス米国防長官が軍事費のGDP比3・5%達成目標は「トランプ大統領の設定した新たな国際基準であり、これを満たすよう世界中の同盟国に働きかけている」と述べていると強調しました。
 
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 軍事費をGDP比3・5%に増額すれば、約21兆円もの途方もない予算規模となり「国民の暮らしも、物価高騰対策も吹き飛ぶ」と指摘し、米国追従の大軍拡の中止を訴えました。
 
 高市首相は、安保3文書改定で非核三原則を堅持すると明言していません。日本共産党は、衆参の各委員会で、非核三原則は、国会が全会一致の決議で表明してきた「国是」であり「国際公約」だと強調し、被爆者らの怒りの声も突きつけ、非核三原則の堅持を求めました。(しんぶん赤旗 2025年12月21日)