臨時国会の論戦を通じて、高市自維政権の物価高対策には暮らしを守る柱がないことが明らかになる一方、日本共産党は国民の要求に応え、暮らしと経済を立て直す具体的な政策を提起しました。
物価高騰が止まらず、実質賃金も前年同月を下回り続けるなか、高市政権は参院選で多くの国民が求めた消費税減税を拒否。補正予算に盛りこんだ「重点支援地方交付金」は使途制限があり、子育て手当も一時しのぎにすぎません。さらに、石破前政権が掲げていた2020年代に最低賃金1500円達成の目標を投げ捨ててしまいました。
これに対し日本共産党の小池晃書記局長は参院本会議(11月6日)で、「GDP(国内総生産)の半分以上を占める個人消費を温める、最も強力で即効性のある政策が消費税の減税・廃止だ」と強調。インボイス制度の廃止も求めました。恒久財源として、法人税の見直しと所得が1億円を超えると所得税負担率が低下する「1億円の壁」の撤廃を提案しました。
規制緩和撤回を
山添拓議員は参院予算委員会(12月15日)で、日本は世界と比べ最低賃金が低いと指摘。物価高で1500円でも足りないとし、「大企業の内部留保に時限的に課税して財源をつくり、中小企業を直接支援し、最低賃金は直ちに全国一律1500円以上にすべきだ」と求めました。
高市早苗首相は就任直後、厚生労働相に労働時間規制の緩和の検討を指示しました。働く人の命と健康を守る規制を壊し、さらなる長時間労働に道を開こうとする危険があらわになりました。小池氏は参院予算委(11月13日)で、厚労省の試算では月80時間の残業規制を超えて働きたい労働者は0・1%にすぎないことを示し、労働時間規制の緩和は「さらに搾取したいという財界の長年の悲願だ」と批判。子どもを寝かしつけた後、夜中まで仕事をして「自分の時間はない」と訴える女性の声を突きつけ、「労働者が自由に使える時間を持つことは日本社会の大事な課題だ」と主張し、労働時間規制の緩和撤回と賃上げと一体の労働時間短縮を求めました。
抑制から転換を
これまで社会保障抑制路線をとってきた自民党が社会保障切り捨てを狙う日本維新の会と連立政権を組み、命と暮らしを脅かす改悪がさらに進む危険性が浮き彫りになりました。高市政権は病床削減を加速させる改定医療法を成立させ、OTC類似薬の患者負担増、介護保険利用料の2割負担の対象拡大、高額療養費制度の新たな負担増などを検討しています。
全国保険医団体連合会や日本アトピー協会などは12月4日、国会内で厚労省にOTC類似薬の保険適用継続を求める署名約21万人分を提出し、患者負担増の撤回を求めました。田村貴昭議員は衆院予算委(10日)で、OTC類似薬の患者負担増について、「病気でも生きていける未来を残してください」など患者の悲痛な声を紹介し、「社会保障費の抑制や医療費の削減が基本にあるから間違ったことになる」と厳しく批判しました。
日本共産党はこの間、日本病院会や大学病院の関係者と懇談を重ね、経営危機の実態を聞き取りました。多くの医療関係団体が危機打開のため次期診療報酬改定に向け10%以上のプラス改定を訴えています。今国会で初質問に立った白川容子議員は参院厚生労働委(11月20日)で、医療危機の要因はこれまで診療報酬を上げてこなかったからだと指摘し、診療報酬の大幅引き上げを要求。社会保障抑制政策から転換し、国の責任で社会保障費を引き上げ、「ミサイルより暮らしに予算を」と求めました。
田村智子委員長は臨時国会会期末の12月17日の党国会議員団総会で、「国民の暮らしや平和への要求と運動で、政権を追い詰めていこう」と呼びかけました。(しんぶん赤旗 2025年12月23日)