日本共産党の田村貴昭衆院比例候補は5月3日、鹿児島市で開かれた憲法タウンミーティング(TM)にパネリストとして参加、「(武力放棄との)理想に向け、現実を一歩でも二歩でも近づける努力をすることが、政治の役割だ」と主張し、憲法九条の堅持を訴えました。
憲法TMは護憲派代表に田村氏、改憲派代表に自民党の保岡興治衆院議員(前法務大臣)を招き、憲法九条を中心論点に一対一の議論が交わされました。
保岡氏は、憲法前文は「敗戦国のわび状」だとの認識を示し、憲法九条については「祈っていれば、平和が保たれるわけではない」としました。他国に「キチガイじみた行動を取らせないために、しっかり備えをしておくことが独立国家としての最低限の責任だ」とのべ、「一国平和主義はもう通用しない。備えがないほうが安全で平和というのは夢物語」などと断じました。
田村氏は、憲法は多大な犠牲を強いられた先の大戦を経た日本が国際協調主義・恒久平和主義で世界の先頭に立つとしたもので、「決して、(日本の)一国平和主義ではない」と切り返しました。
米国の一国覇権主義が排除され、国際的な自主独立の流れが広がるなか、「日米同盟にすがりつき、武力を行使する権限を持つ――それを本丸にした改憲の流れは、命を張ってでも止めていきたい」との強い決意を表明すると、会場から拍手がわきました。
TMの主催は、日本青年会議所鹿児島ブロック協議会。「国民投票法の施行で最初に取り組むべきは何条か」との問いが設けられるなど、改憲志向の強い討論会にもかかわらず、保岡氏への拍手はまばらでした。(しんぶん赤旗九州・沖縄面2009年5月5日)