大企業による横暴な雇用破壊に対処する労働者派遣法の抜本改正が求められているなか、九州・沖縄ブロックの衆院比例候補十一氏と地方議員らは5月19日、厚生労働省に対して各県の雇用破壊の詳細な実態を突き付け、蜜業所への異体的な指導や、対策強化などを強く要望しました。
同ブロックの政府交渉の一環。赤嶺政賢衆院議員、田村貴昭氏ら九州・沖縄の比例候補と小選挙区候補、仁比聡平参院議員、地方議員らが参加しました。
佐賀県や熊本県のパナソニックグループ会社が工場の閉鎖に際し、新潟県など遠隔地への配転を正社員に迫り、事実上の解雇を強いている問題について「不可能な配転は契約法に照らして権利の乱用にあたるのではないか」(田村氏)などと詰問。是正を求める憤りの声が噴出しました。
担当者は「配置転換」は民事上の問題という認識を示し、「行政が強制力をもって介入することはできない」などと答弁しました。
これに対し、比例候補や地方議員が、配転が解雇にほかならないことを示す内部資料や、労働者の切実な声を付きつけ、担当者が何度も黙りこむ場面もあり、別の担当者は「少々問題があるとは思う」と答えざるをえませんでした。
要請では、ソニーセミコンダクター九州(長崎県)、大分キヤノン(大分県)、九州NEC錦工場(熊本県)などでの「偽装請負」の申告に十分な対応がなされていない状況や、労働局の聞き取り調査が“企業寄り”になっている例などを示し、具体的で実行力のある対策を求めました。(しんぶん赤旗2009年5月20日)