国営諌早湾干拓事業をめぐり開門調査のための環境アセスメント(影響評価)の方法書作成がすすむ中、日本共産党の衆院比例九州・沖縄候補らは5月19日、政府交渉し漁業と農業、防災が両立する開門にただちに着手することなどを農林水産省に要請しました。
要望書では、工夫した開門の実施とその際の仮設ポンプや代替農業用水を手当てすること、農民、漁民、自治体、学者、研究者、裁判の原告・弁護団の代表で作る開門のための合意形成の場として「開門協議会」の設置などを求めています。
農水省農村振興局農地資源課の瀧下淑章施設保全管理室長らは、アセス優先の姿勢を示し、その後「開門調査をどうするか決める」としました。
各県の地方議員は、諌早湾干拓事業の影響で色落ちしたノリが示され、現在大量発生しているアオサが夏には腐りアサリや他の魚介類に影響するのではないかと心配する声が上がっていると現状を突きつけました。
漁業被害などについて要請があれば各県の漁協などと繰り返す農水省の担当者に対して、仁比聡平参議院議員は「人の生き死がかかっている。要望はあるのだから、すぐ対応しないといけない。開門については個別具体的に開門するために何が必要でどうするかを示し協議していくことが必要だ」と求めました。
要請には仁比議員の他、田村貴昭比例候補ら各県の衆院候補や党地方議員が参加しました。(しんぶん赤旗2009年5月20日)