福岡知事選(3月24日告示)に立候補する、たむら貴昭氏(49)=日本共産党推薦=の事務所開きが2月10日、福岡市内で開かれ、たむら氏を擁立する「県民を主人公に、憲法をくらしに生かす福岡県民の会」の構成団体などから150人が参加しました。
たむら候補は、TPP(環太平洋連携協定)参加が農業に壊滅的打撃となるのに福岡県は九州で唯一試算を出していない、など県民に冷たい麻生県政を告発。「遠くて見えない県政を県民に身近で役立つ県政に転換したい」と決意をのべました。
県社保協の武田正勝会長、石田康高・党北九州市議団長、赤嶺政賢衆院議員が来賓あいさつ。赤嶺議員は「憲法9条と25条を守り抜く、たむらさんを県知事に押し上げましょう」と訴えました。
「中小業者に光をあてる県政を」(福商連)、「たむら知事を誕生させ、住宅リフォーム助成、公契約条例を実現したい」(福建労)など、期待の発言が続きました。
知事選の候補者選考で自民が県民不在の争い
マスコミも批判
福岡県知事選の候補者選考をめぐって、自民党が「内部抗争」をしています。同党県連(会長・武田良太衆院議員)は5日の選考委員会で、いったん同党の蔵内勇夫県議団会長の擁立を「全会一致で決定」としました。
ところが、麻生太郎元首相が、自ら「引っ張ってきた」という小川洋・元内閣広報官の擁立に固執。九州経済連合会の県内主要企業のトップらが、小川氏擁立を決め、麻生渡知事も支持を表明する事態に。同党県連は「蔵内氏の出馬を見直す」とし、県政与党の公明党県本部も小川氏の支援を内定しました。
マスメディアも「目先の損得勘定ばかり。選挙戦で有権者の支持を得て県政を担おうとする気概は感じられない」(西日本新聞11日付)と論じました。
竹下秀俊・元九州共立大教授は「知事選挙では、候補者が麻生県政をどう評価するのか、どのように変え県民のために何をするのかが問われるべきです」と指摘。「自民党が繰り広げているのは〝どの勢力が知事の座を手に入れるか″という県民不在の権力争いです」と批判しています。(しんぶん赤旗 2011年2月12日 西日本のページ)