三井の責任風化させぬ 炭じん爆発48年追悼の集会

 三井三池鉱業所三川抗炭じん爆発事故から48年の9日、被災した元炭鉱労働者や遺族ら約30人が、熊本県荒尾市の犠牲者追悼碑前に集まり、一酸化炭素中毒患者療養の責任を果たさない国などに対して抗議しました。

 三池大災害被災者の会代表の藤田幸次郎さん(80)は「この1年間に4人の会員がなくなりました。三井の責任を風化させないためにもこの集会は続けていかなければならない」と語りました。

 事故の後遺症の一酸化炭素中毒に苦しむ被災者が大牟田、荒尾両市で今でも100人以上いるといいますが、療養を担ってきた労災病院が財政難を理由に2006年、民間病院へ委託。その際に常勤医とベット100床の療養体制を確保するとした合意は5年過ぎても放置され、病院機能は後退したままです。

 患者家族を代表して首藤心子(もとこ)さん(73)=荒尾市=は「療養機能の確保という最低の要求さえ守られず、骨の髄から怒りが燃える思いです」と訴えました。

 日本共産党の田村貴昭衆院九州・沖縄比例候補が参列し、療養体制の整備を8月に厚生労働省に求めたことを報告しました。(しんぶん赤旗 2011年11月10日)