大分県の陸上自衛隊日出生台(ひじゅうだい)演習場(由布市、玖珠町、九重町)で在沖縄米海兵隊による実弾砲撃演習が2月10日、始まりました。日出生台では初めて重高機動戦術トラック2台が持ちこまれ、砂漠戦用車両などの搬入が確認されました。
初日は午前中に砲門の移動、砲座の設置が確認されましたが、午後からは小雪が舞って演習場が霧に包まれました。中止かとの憶測も流れましたが、米軍司令官の「2日間の小火器(機関銃や小銃)射撃訓練を実施する」との言明通り、夕方から開始。住民から演習の激化・拡大を懸念する声が上がっています。
日出生台での米軍演習は、沖縄県での「155㍉りゅう弾砲県道104号越え実弾射撃訓練」の全国5カ所への分散移転を目的に1999年に始まり、今回で9度目です。沖縄と「同質・同量」としながら、当初の「使用協定」にはなかった夜間砲撃、残虐兵器といわれる白リン弾の使用、小火器射撃を強行。年々拡大の一途です。
演習に反対する住民らは早朝から高台に設置した「監視小屋」に詰めました。県平和委員会の遠入(えんにゅう)健夫さん(76)は「持ち込まれた機材・車両などを見ると、新たな訓練が行われるのではないか」と話しました。
日本共産党の田村貴昭衆院九州・沖縄比例候補が監視小屋に駆けつけ、住民らを激励しました。(しんぶん赤旗 2012年2月11日)