日本共産党を含む熊本県の労働組合総連合や市民団体つくる「いのちとくらしを守る熊本ネットワーク」は5月17日、国会を訪れ、7月末で打ち切るとする「水俣病被害者救済特措法」の申請に期限を設けず、すべての水俣病被害者の救済を求める政府交渉を行いました。赤嶺政賢衆院議員、田村貴昭衆院九州沖縄比例候補が同席しました。
不知火海から約6キロの山あいにある熊本県芦北町の黒岩地区では昨年、水俣協立病院などの医師が実施した住民検診で住民過半数の39人が受診し、うち37人に、手足の感覚が鈍くなるなど水俣病の症状が認められました。
検診に参加した松本幸美看護師は「からすまがり」と呼ばれる足のひきつりで寝つけないという人が多く、40代の若い人もいたと説明。「水俣出身と胸を張っていえない差別の状況が今もあり、申請をためらう人もいる」と話しました。海域や居住地域で線引きすれば、被害者は救済されないと述べました。
同町の坂本登町議は「住民は水俣病患者という自覚がなくても、しびれやつまずきやすいと答えます。住民にとって劇症型、胎児型の印象が強いが、症状が一つでも当てはまれば申請できると広報を強めるべきだし、県外の出身者にも知らせる必要がある」と話しました。応対した環境省の担当者は「申請を知らない人がいるのは問題だ」と述べ、周知徹底を図りたいと回答しました。
日本共産党から、松岡徹県議、上野美恵子熊本市議、坂本芦北町議、山部洋史(1区)
、松山邦夫(2区)、東奈津子(3区)、橋田芳昭(5区)の各小選挙区予定候補が参加しました。(しんぶん赤旗 2012年5月18日)