九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)をはじめ九州の原発6基が昨年12月に停止したなか、すべての原発の廃炉をめざす「さよなら原発!5・27佐賀集会」(同実行委員会主催)が27日、佐賀市内で開かれました。会場の「どんどんどんの森公園」には、九州全7県から原発集会ではこれまでにない2000人以上が駆けつけました。日本共産党の田村貴昭衆院九州沖縄ブロック比例予定候補も参加しました。
呼びかけ人の一人で福岡市の九州電力本社前で座り込みを続けている青柳行信さんが、主催者を代表してあいさつしました。原発が停止していることについて、「もう原発はいらない」という声と運動による成果だと強調し、「これからもみなさんとともに、絶対に再稼働を許さず原発廃炉の道を進みましょう」と訴えました。
福島県からの避難者たちがスピーチをしました。「ママは原発いりません」代表は「原発は廃炉です。一人ひとりが立ち上がり、声をあげましょう」と訴え。僧侶は「さよなら原発。これこそが人の尊厳を守る大切な道です」。「3・11避難者ネットワーク九州」の女性は「私たちは変化を恐れません。恐れるのは、悲劇を直視せず、悲劇を生み出した社会に固執し続けることです」と自作の詩を朗読しました。
佐賀や鹿児島など、原発立地県の運動団体から代表4人が発言。佐賀県小城(おぎ)市の江里口秀次(えりぐちしゅうじ)市長、同嬉野(うれしの)市の谷口太一郎市長、福岡県福智町の浦田弘二町長のメッセージが読み上げられました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員がメッセージを寄せました。
参加者は、「一基の原発も再稼働させることなく、そのまま廃炉に持ち込むことが私たちの安全を守る確かな道」とする集会宣言を満場の拍手で採択しました。
参加者は集会後、会場から県庁前までデモ行進しました。
4歳の子どもと一緒に、公園に遊びにきていた女性(30)は、「原発をなくすために地元でもこんなにたくさんの人ががんばっているんだと初めて知りました。子どもの将来を思えば原発はもう動かさないでほしい」と話しました。(しんぶん赤旗 2012年5月28日)