諫早開門 一年後では遅すぎる 共産党長崎県委が政府交渉

 国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防の開門問題などで日本共産党長崎県委員会は11月6日、国会内で農林水産省と政府交渉をし、要望書を手渡しました。政府交渉には堀江ひとみ県議をはじめ、県内の市議、地区委員長ら11人が出席しました。

 要請書は▽潮受け堤防の速やかな早期開門▽アオコの毒性についての科学的知見に基づく調査▽赤潮などの原因の解明▽TPP(環太平洋連携協定)の参加には反対する―などを求めました。

 堀江県議は、政府が堤防の開門を来年12月としたことについて「非常に遅い。ノリ養殖の作業過程を考えると5月しかない」と、早期開門を求めました。福岡高裁が和解を提示していることにふれ、「政府としても、長崎県に和解のテーブルにつくようすすめてほしい」と話しました。

 田村貴昭衆院九州・沖縄ブロック比例候補は「なぜ来年12月の開門なのか。漁民は納得できません」と漁民の怒りを代弁しました。

 同省は「防災などの事前対策に時間を要してしまった」と弁明しました。

 中野太陽諫早市議は「〝地元の住民は開門に反対だ〟と首長は言うが、市民の中には両論がある。5月までには開門してほしい」とのべました。(しんぶん赤旗 2012年11月7日)