再稼働の突破口にさせぬ 薩摩川内 仲間がこんなにいる

 「全国の原発再稼働の突破口にさせない」と全九州から集まり、原発が立地する鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市から声をあげた8月31日の「川内行動」には、子ども連れの家族から高齢者まで幅広い年代が連帯し、1800人が詰めかけました。九州7県などから13台のバスや新幹線で駆け付け、川内駅前広場は参加者で埋め尽くされました。

 「やめて川内原発再稼働!」「原発なしで暮らしたい」「再稼働は再汚染」などと書かれた横断幕やプラスターを掲げアピール。「原発NO!」の手製パッチワークを持って市街地をパレードしました。

 避難経路を確認しようと一般道路を自家用車で3時間半かけて参加した熊本市の58歳の女性は、「原発くるな」と書かれた油絵のプラカードを持参。6歳の孫と一緒に作りました。「車で避難することは不可能だと感じました。逃げなければならないことを前提に再稼働してはいけません」と話しました。

 福岡県労連の懸谷一(はじめ)さん(58)は「避難住民を受け入れる自治体の生活はどうなるのか。薩摩川内市の問題だけでなく『オール九州の問題』だ」と強調しました。

 鹿児島市から5歳と9歳の子どもと参如した看護師の女性(38)は、「避難計画もなく身の安全を確保できないなかで、最初に再稼働するなんて許せない。子どもは声を上げられないので私たちが頑張らないと」と話しました。

 全市が川内原発30キロ圏内に位置する、いちき串木野市で原発再稼働反対の署名を住民過半数から集めた、「避難計画を考える緊急署名の会」の石神斉也代表(81)は、「住民に再稼働反対の仲間がこんなにいるんだと、この行動で元気づけることができた」と話しました。(しんぶん赤旗 2014年9月1日)