川内原発 耐震施設「見通せない」 九電が党国会議員団に

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 九州電力が原子力規制委員会の新規制基準に沿って計画していた川内原発の事故発生時の対応拠点となる免震重要棟の建設を撤回した問題で、日本共産党国会議員団は16日、国会内で九電東京支社から聞き取りを行いました。藤野保史、田村貴昭、真島省三の各衆院議員と倉林明子参院議員が出席しました。

 

 九電は、川内原発再稼働に先立つ原子力規制委の審査に際し、今年3月までに免震重要棟を建設し、それまでは耐震構造の「代替緊急時対策所」を使用するとして許可を得ていました。しかし、昨年12月に突如計画を撤回し、同対策所を恒久的な緊急時対策所とした上で、「耐震支援棟」を隣接して建設すると発表しました。

 

 聞き取りで九電側は、「新規制基準に適合した免震重要棟は実績がなく、詳細な設計検討を開始したところ、原子力規制委員会の審査を通すにはデータをそろえるだけでかなり時間がかかる」と説明。耐震支援棟計画について、「1月26日の原子力規制委員会の議論を踏まえると時期は見通せない」とし、大幅な先送りの可能性が明らかになりました。

 

 真島議員は「再稼働許可の前提となる施設ができないのなら再稼働をやめるべきだ」と指摘しました。九電側は「現状より安全なものとして提案している」と述べ、原発再稼働に固執する姿勢を示しました。

(しんぶん赤旗 2016年2月18日)