日本共産党国会議員団は8月17日、熊本地震から4カ月が経過した被災地の現状の調査を3日間の日程で始めました。田村貴昭、真島省三両衆院議員、仁比聡平参院議員が熊本県入りし、初日は阿蘇、宇土両市長や南阿蘇副村長らと懇談しました。
15日現在で一部損壊1286棟を含む2000棟超の住家が被災している阿蘇市の佐藤義興市長との懇談で仁比氏は、行政の支援がほぼない一部損壊世帯に対する支援拡充の必要性を強調。佐藤市長は「一部損壊に認定された人は、もやもやして(不満が)爆発しかねない状態。(支援の適用拡大は被災者が)今からの生きる力になると思う」と応じ、日本共産党提案の最大300万円を支給する被災者生活支援金の500万円への引き上げについて「4年前の豪雨災害の時から思っていたが、義援金の一部が出るといっても、それでやりくりする問題ではない。上げてもらったほうがありがたい」と語りました。
17人が犠牲になった南阿蘇村では、市原一生副村長が「地震の上に6月の大雨で交通がズタズタになり、立野集落を中心に道がない、水もなく生活できない状況が続いています」と説明。国や他自治体からの職員派遣など人員確保や、東日本大震災並みに復旧・復興費用を全額国庫で負担する特別法制定に向けた支援を求めました。
田村氏は「道路、がけ崩れ、鉄道の復旧をはじめ、一時避難されている方が戻って安心して生活できる展望が開けるよう力を尽くして国の支援を求めていきたい」とのべました。
市庁舎が倒壊し再建途上の宇土市では、田村議員と福田慧一党宇土市議らが元松茂樹市長と懇談しました。元松市長は、土砂崩れや浸水被害を受けた6月の豪雨災害についても地震に起因するものだとして「財政面での支援が必要です」と話しました。田村議員は「一つ一つの課題を国会に持ち帰り、一日も早い安心の具体化を図りたい」と述べました。
調査には、山本伸裕県議と、濱元幸一郎(合志)、東奈津子(菊池)、竹原祐一(阿蘇)、福田慧一(宇土)の各市議、南阿蘇支部の立石武博支部長らが同行しました。
(しんぶん赤旗 2016年8月18日)