液状化1メートル近く陥没も 熊本・南区で党国会議員団が調査

段差を境に液状化で地盤沈下し、市道側に建物が傾いた空き店舗を調へる党国会調査団=18日、熊本市南区 日本共産党熊本震災国会調査団の田村貴昭、真島省三両衆院議員、仁比聡平参院議員は8月18日、多くの家屋が傾くなどの液状化被害の起こっている熊本市南区の日吉・力合校区を訪ね、住民から実態を聞きました。

調査団は、南区液状化復興対策協議会の荒牧康会長らの案内で、市立日吉小学校前の市道沿いに軒並み家屋被害が出ている現場を視察。家が地盤ごと沈下して地面にできた段差や1メートル近くも電柱が地中に陥没した光景があちこちに見られました。

同協議会の荒木優副会長は「液状化被害は、り災証明の査定が厳しく、実際に大きな被害があるのに、ほとんどが何の支援もない一部損壊と判定され、多くの人が困っている」と説明しました。

ある男性(80)は、傾いた家の中で床に丸いペンを置くとコロコロと転がっていく状況を明かし、「傾き自体の修理は、800万円ぐらいかかるだろうと聞きました。とても無理だから、排水管の流れない状態を修繕して済ませようと思っている」と話しました。

2年前に新築した自宅が大規模半壊の被害を受けた男性(39)は、避難生活の不自由を我慢していた2歳の子どもが自宅に戻った後、気持ち悪いと言ってジュースを吐き出してしまったことを紹介。「家の傾きによる平衡感覚の異常やストレスが原因でしょう」と語りました。

山本伸裕県議、上野美恵子、那須円、山部洋史熊本市議らが同行しました。(しんぶん赤旗 2016年8月20日)