約700世帯が今も断水 南阿蘇懇談会 党議員に要望次々

20160817南阿蘇懇談会の写真 日本共産党熊本震災国会調査団の田村貴昭、真島省三両衆院議員、仁比聡平参院議員は8月17日、南阿蘇村に入り、被災から4カ月たっても生活道路の復旧が進まず、断水もいまだに約700世帯に上るなど深刻な状況に直面している地元住民と懇談しました。
 
 同村久木野(くぎの)庁舎の会議室で開かれた懇談は、村外居住者も含め20人以上の参加でいすが足りなくなるほどに。「道路復旧の進捗(しんちょく)状況で正確な情報を定期的に出してもらわないと先が見えない」「水が出るようになれば一時避難している人も家に戻って生活できるのに」「病院がないから、(子どもが熱を出した時など)夜中に阿蘇市や大津町まで車を走らせるお母さんたちがたくさんいる」「立野ダム建設よりも生活道路を」などの意見や要望が次々と出されました。
 
 6日、村は道路復旧に関する初めての住民説明会を国土交通省や県の担当者を招いて立野地域で開きました。当日は会場に入りきれないほどの人が訪れましたが、国道57号寸断箇所の代替ルート着工時期ついて国は「未定」と回答するだけだったといいます。
 
 寄せられた声を受けて仁比氏は「57号の仮設ルートは年内にという声がある中、それに応えられないのであれば、なぜできないか住民に説明するのは当然だ」と強調し、説明責任を果たすよう働きかけることを約束。村が説明会開催に至ったことについて「みなさんの声が村を動かしていることに自信を持ち、▽村政にこれからも同じように迫っていく▽村の復興計画を住民が主人公のものにしていく▽自治体を動かしていく―ということを一緒に考えていきたい」と述べました。
 
 同村西部の白水地域に住む70代女性は「国会議員のみなさんの話を聞いて本当に大きな力をもらった思いです。みんなで声を上げて村政の在り方を変えていきたい」と話していました。(しんぶん赤旗 2016年8月19日)