今国会の最大の焦点の環太平洋連携協定(TPP)の批准阻止、残業代ゼロ法案反対などを掲げた秋の臨時国会での共同行動が18日、国会議員会館前で始まりました。共同行動は、19日もおこないます。
午前10時から、衆院第2議員会館前で座り込みを開始し、昼集会や終結集会のたびごとに「くらしを壊すTPPはいらないぞ」などと、国会にむけてこぶしをつきあげました。
労働組合、各団体からのべ230人が参加し、代表らが訴えました。
中央社会保障推進協議会の山口一秀事務局長は「TPPは、国民の命より多国籍企業の利益を優先し、非営利・平等という医療の原則を崩す。お金のあるなしで命が差別されることになる」と述べ、「医療を守るためにも批准阻止に全力をあげる」と訴え。日本婦人団体連合会の柴田真佐子会長は「TPPの内容を国民に広げ、“批准を許さない”という世論を大きくしていこう」と語りました。
全労連の野村幸裕副議長は、TPP批准や残業代ゼロ法案を狙う安倍政権について、「アメリカと財界に追随し、国民を犠牲にする姿勢があらわだ。多くの国民と連帯し、労働者の要求として、TPPの批准阻止、労働法制の改悪反対でたたかう。8時間働けば生活できる社会を私たちの手でつくろう」と呼びかけました。
全農協労連の砂山太一委員長は、「参院選では東北・北信越で統一候補が、新潟県知事選でも“TPPから農業を守る”と掲げた候補がそれぞれ勝利した」と強調。農民連の吉川利明事務局長は、「輸入米の価格偽装、協定文の誤訳など審議の前提になる問題が解明されていないのに、採決の話をするなどとんでもない」と批判しました。
集会には、日本共産党の紙智子、井上哲士両参院議員、田村貴昭衆院議員がかけつけ、あいさつしました。
共同行動を呼びかけたのは、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会、消費税廃止各界連絡会、中央社会保障推進協議会、国民大運動実行委員会です。
(しんぶん赤旗 2016年10月19日)