2017年最初の大型地方選挙となる北九州市議選(20日告示、29日投票)での勝利に向け、日本共産党は元旦宣伝をはじめ年初から全力をあげています。総定数が4議席減(7選挙区・57議席)となる中、10候補全員の当選で1議席増・過去最高の議席占有率をめざしています。
仕事始めの4日、同市小倉北区の市庁舎前では、現職市議と市議候補が勢ぞろいし、職員に新年のあいさつをしながら訴えました。来たるべき解散・総選挙で必勝をめざす田村貴昭衆院議員(福岡10区、比例重複)、まじま省三衆院議員(同9区、比例重複)や県議2人もともにマイクを握りました。
負担増に審判を
市議選で問われるのは第一に、前回市長選で自民党単独推薦を受けて当選した北橋健治市長がすすめる市民負担増や無駄遣いの政治を支えてきた自民・公明市議を選ぶのか、日本共産党の前進で暮らしを守る市政に切り替えるかです。第二に、日本共産党が勝利することが戦争法や原発再稼働、TPPなど暴走する安倍自公政権に審判をくだすことになります。さらに野党と市民との共同をさらにすすめることになります。
市庁舎前で訴えた石田康高市議団長は「安倍政権のゆがんだ国政の中で、地方自冶が問われている」と指摘。すでに4本の鉄道・道路が通じている関門海峡にさらに橋をかける「下関北九州道路」(第二関門橋)の復活など浪費をくりかえそうとする市政を厳しく批判しました。
荒川徹市議団幹事長は介護保険料値上げを繰り返す市政に対し、「国保・介護保険の負担軽減など福祉の向上のため、市民の切実な声の届く市政をつくるために頑張る」とのべ、市議候補10人必勝へ支援を呼びかけました。
出勤中の職員が手を振ったり、「頑張ってくたさい」との声が寄せられました。
一方、他党も総力をあげています。市議選は57議席を80人近くが争う見込みで、主要政党がいずれも議席増を狙う政党間での大激戦となっています。
危機感を強めて
現職19人を公認する自民党は、保守系候補同士が票を奪い合う状況になっている定数減の選挙区などで危機感を強め、昨年のうちに地域ごとの小集会を全てやり終えた現職も。自民系無所属は、前回まで手をつけていなかった地域まで入り込むなど、今までの選挙にはない動きを見せています。
山口那津男代表が昨年秋から2度、福岡県入りし、市議選必勝を訴えた公明党は、小倉北・南両区で公認を1人ずつ増やして13議席奪取を狙っています。県外から多くの運動員を動員し、日本共産党の支持層を訪問するなど、他党にも食い込む徹底した組織戦を展開しています。
維新は今回、全7選挙区に3現職と4新人の公認候補を擁立。前回、最下位当選で、今回は1人はみ出しの選挙区に立候補する現職は「(他候補の)2倍3倍動くことで追い付くことができる」と執念を見せています。
民選党も現有7から10議席をにらんでいます。
しかし、北橋市長の提案にことごとく賛成してきたのが自民・公明党です。今回の選挙では、自公の悪政と対決する野党の「本気度」が問われています。「きっぱり対決する政党です」と日本共産党は訴えています。(しんぶん赤旗 2017年12月5日)