日本共産党の田村貴昭衆院議員は7月25日、九州北部豪雨で大きな被害を受けた大分県日田市源栄(もとえ)町皿山の「小鹿田(おんた)焼の里」を調査しました。
10軒ある窯元で作陶に欠かせない唐臼(からうす)が流失・破損。取水堰(ぜき)が壊れて水路が土砂や流木で埋まり、採土場が崩落するなど被害は深刻です。田村氏は大谷敏彰、日隈知重商市議らとともに被災した窯元を訪ね、要望を聞きました。
小鹿田焼技術保存会会長の柳瀬晴夫さん(65)は「流されたのは3基だがフネ(水を受ける部分)が割れたり、きねが折れたりして多数の唐臼が破損した。ここ(唐臼作業)が止まると仕事の見通しが立たない」と訴えました。毎年10月に開催する「民陶祭」にふれ、「今年はどうなるか。無理かもしれん」と不安を語りました。
窯元らでつくる小鹿田焼協同組合の坂本工理事長は、熊本地震で被災した採土場が今回の豪雨で新たに崩落し、採土場に伸びる林道も損壊したことを強調。「国・県・市一丸となって助けてほしいというのが私たちの願いだ」と訴えました。
取水堰や用水路の補修への支援、観光客のための早期の道路整備などを求める声も相次ぎました。
田村氏は、小鹿田焼の兄弟窯でもある小石原(こいしわら)焼の里(福岡県東峰村)も甚大な被害を受けたことを指摘。「伝統と生業(なりわい)を守るため行政の支援は欠かせない。被災の実態を国にも伝え、一日も早い再建に力を尽くしたい」と激励しました。(しんぶん赤旗 2017年7月26日)