日本共産党国会議員団は8月30日、来年1月にも九州電力が再稼働強行を狙う玄海原発(佐賀県玄海町)を視察に訪れ、事故対策などについて調査しました。真島省三、藤野保史、田村貴昭各衆院議員、仁比聡平参院議員、松岡勝衆院九州・沖縄比例予定候補のほか、佐賀、長崎、福岡3県にまたがる原発立地・周辺自治体の地方議員ら合わせて20人が参加するかつてない規模の調査になりました。
一行は、同原発構内で3号機の中に入り、原子力規制委員会の規制基準に適合したとされる安全対策の各実施箇所を視察しました。
視察後の質疑応答で議員団は、核燃料が原子炉容器の下に溶け落ちた場合に水を張って冷やすとしていることについて、水蒸気爆発は起きないとしている根拠について質問。九電側は「粒状になった燃料が落ちてくると考えられ、それが水の中に落ちても燃料の表面に水の蒸気膜ができて水蒸気爆発は起こらない」と断言したものの、その根拠となるデータなどは何も示さず、全て九電の想定通りになるという「安全神話」が大前提の説明に終始しました。
九電は今回、「報道1社だけの取材は認められない」として「しんぶん赤旗」の取材を拒否。真島氏は視察に先立ち、東京電力など電力他社は党の視察の際、「赤旗」の取材を認めたことにふれ「国会議員は国民から選ばれた者として公務を報告する義務がある。党機関紙の取材拒否はその義務を否定するものだ」と抗議し、九電側に対応を見直すよう迫りました。(しんぶん赤旗 2017年8月31日)