クロマグロの資源管理のため漁獲可能量(TAC)制度による7月~来年3月の新たな漁獲枠の実施を控え、制度の問題点や小規模漁業者の経営をテーマとする緊急フォーラムが6月11日、衆院第2議員会館で開かれました。全国沿岸漁民連絡協議会と「21世紀の水産を考える会」が共催。北海道から沖縄まで各地の漁業者ら200人超(主催者発表)が参加しました。
TACは農林水産大臣などが魚種ごとに漁獲量を設定する制度。新たなクロマグロ漁獲枠は、大中型まき網では計約4500トンまでですが、沿岸漁業全体では計2000トンとされています。国の一方的設定に、全国の沿岸漁業者から批判の声が上がっています。
学習院大の阪口功教授は同フォーラムで講演し、クロマグロの枯渇は大型まき網漁船による大量漁獲が原因だと指摘し、大型漁船による産卵場などでの大量漁獲は禁止すべきだと述べました。
集まった全国各地の漁業者も「浜の声が無視された状態だ。生活するなと言うことだ」「割り当て枠を超えないよう操業自粛している。このままで終わるつもりはない」などと決意表明がありました。
超党派の国会議員も参加し、日本共産党の田村貴昭衆院議員、紙智子参院議員が紹介され、あいさつしました。(しんぶん赤旗 2018年6月12日)