宮崎県で盗伐被害が多発している問題で、日本共産党の田村貴昭衆院議員は10月10日、宮崎市と国富(くにとみ)町の伐採現場を調査し、被害者から聞き取りをしました。
国富町木脇(きわき)地区の伐採現場では、父親名義の森林を盗伐された男性(60)が被害状況を説明しました。現場では大規模に伐採が行われており、男性は「林業仲介業者が杉を買わせてくれと地域を回ってきたが、うちは断った。9月に仲介業書から、誤ってうちの土地を切ってしまったと連絡があり、見に行ったら全部切られていた」と話しました。男性の土地は、山の奥の杉を伐採するために重機を入れる道をつくる必要があり、伐採されたと思われます。
伐採現場では、伐採を行った業者が伐採を続けていました。業者は「警察から『無届け伐採だから伐採を止めろ』と言われた土地は、伐採を止めた。人間だから間違うこともある」と強弁しました。
田村氏は調査後、宮崎県庁で記者会見を開き「国会で取り上げ、農水省が全国調査するなどの動きがあったが、被害者の会が72家族に増え、今も盗伐が行われるなど、問題が改善されるどころか被害が拡大している。また、違法伐採された木材で利益を得る人たちがいる。こんな木材産業が健全な産業と言えるのかという問題もある」と指摘。「木脇の現状をすぐに林野庁に伝え、国会でも追及したい」と話しました。(しんぶん赤旗 2018年10月11日)