日本共産党の赤嶺政賢、田村貴昭両衆院議員は11月9日、安倍内閣が国会に提出した「水産改革」法案(漁業法等改正案)をめぐって沖縄県漁業協同組合連合会の上原亀一会長らと懇談しました。玉城武光、瀬長美佐雄両県議が同席しました。
上原会長は「まだ法案の中身を十分に理解できていないが、民間企業の参入が容易になることに漁協から不安の声が上がっている」と懸念を示し、漁獲量による資源管理の導入について「漁獲枠の配分では納得できない部分がある。大型船による巻き網漁を制限し、その分の漁獲枠を沿岸漁業者に振り分けるべきではないか」と述べました。
田村氏は「資源管理については、各地の漁協が禁漁期間を設けて対応してきた。企業が漁協のルールに従っているなら、あえて漁業法を変える必要はない」と述べました。
また、上原会長は「パラオのEEZ(排他的経済水域)内で外国船の操業が禁止される2020年以降、沖縄県内の水揚げ量が2千トン(約2割)減るおそれがある。漁を続けるために支援してほしい」と要望しました。
県庁では、水産課の担当者と意見交換。漁業管理班の中村博幸班長は「漁業法改正の必要性に理解が広がらないまま拙速に(議論が)進んでいる印象がある」との認識を示しました。
赤嶺氏は、法案に反対の立場を示した上で「(漁船の操業を妨げている)米軍訓練水域の返還を国に求めていきたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2018年11月10日)