国内で発生が続く家畜伝染病・豚コレラの感染拡大の防止などについて、農民運動全国連合会(農民連)は4月8日、養豚農家も参加して、農林水産省に要請しました。
豚コレラは、昨年9月以降、今年3月末までで17例が確認されています。
交渉には、農民連の笹渡義夫会長、農民連に団体加盟する畜産農民全国協議会(畜全協)の森島倫生会長のほか、群馬、千葉、埼玉、神奈川、愛知、静岡の生産者が参加しました。
浜松市の養豚農家である森島氏は「ワクチン接種で早期の封じ込めを」と要求。農水省側は「(豚コレラは)“次から次に”起きている状況ではない」と否定したので、「すでに拡大している。一刻も早く実施を」と迫りました。
近隣農場での発生で、3000頭以上の豚を殺処分した瓜生陽一さんが愛知県田原市から参加。「豚舎を清浄にし、種付けをして、出荷するまで2年間ほどかかる。その間は収入がない。手当金に加え、生活を保障する支援が必要だ」と切々と訴え。▽地域を限定したワクチン接種含む対策を実施する▽農家の経営と生活を守る支援を行う▽殺処分した農家への「手当金」に課税しない措置を取る―ことなどを求めました。
同席した日本共産党の田村貴昭衆院議員は「要請の内容はどれも切実で重要なものです。農家の思いを国会でいかすため、力を尽くしたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2019年4月9日)