九州北部豪雨の被害で一部区間が不通となっているJR日田彦山線の鉄路での復旧を目指し、日本共産党の田村貴昭衆院議員は5月11日、福岡県添田町で寺西明男・添田町長、渋谷博昭・東峰村長と懇談しました。高瀬菜穂子県議、永沼嘉代子町議が同席しました。
同線は2017年7月の豪雨により添田町から東峰村、大分県日田市にかけての区間が不通となりました。復旧会議でJR九州は地元自治体にバスによる代行運転案など3案を提示。鉄道による復旧案では地元自治体に年間1・6億円の財政負担を求めています。
田村氏は「JR九州は黒字で鉄道軌道整備法改正により国の支援も可能となるなか、鉄道での復旧を拒む姿勢は到底認められない」と語りました。
寺西町長は「もともと、これは災害復旧。民営化するなか、さまざまな優遇措置をうけたJR九州が経営優先で行動するのは理解しがたい」と訴えました。渋谷村長は「日田彦山線を(災害を契機としたローカル線切り捨ての)最初の事例にしてしまえば全国にどんどん広がる。私たちは一歩も引きません」と語りました。
懇談では不通が観光や産業のほか、高校生の進路選択にまで影響を及ぼしていることが明らかになり、利益優先の民営化を認めた国の責任を指摘する声が上がりました。
田村氏は「国会審議で青柳俊彦社長は鉄道ネットワークの維持や災害時の復旧を約束しており、審議過程、信義則からも反している。国の指導を求め国会内での超党派の取り組みを呼びかけたい」と語りました。(しんぶん赤旗 2019年5月12日)