家畜伝染病・豚コレラの感染が拡大を続けるなか、農民運動全国連合会(農民連)、農民連ふるさとネットワーク、畜産農民全国協議会(畜全協。農民連に団体加盟)は31日、まん延防止策などを農林水産省に要請しました。
農民連の笹渡義夫会長、畜全協の森島倫夫会長、千葉県、神奈川県の生産者らが、ワクチン接種を一律に否定せず、弾力的に対応することなどを求めました。
農水省の担当者は、ワクチン接種を「有効な手段」としながら、現時点での接種を否定。全国の養豚農家に農場を囲む防護柵の設置の義務化を検討していると回答しました。
豚コレラは、これまで岐阜県、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府で、31例・57施設発生し、12万頭以上が殺処分。新たに7月24日には三重県、29日には福井県で発生しています。
森島氏は「拡大が続き、局面は変わった。行政としての責任を認め、根本的対策を取るべきだ」と指摘。千葉県匝瑳市で2000頭の豚を飼育する熱田正行さんは「拡大を止めるために手だてを打ってほしい」と訴えました。
日本共産党の田村貴昭衆院議員が同席しました。(しんぶん赤旗 2019年8月1日)