クロマグロの漁獲制限やスルメイカの不漁の影響で沿岸漁業者が経営困難に陥っている問題で、日本共産党の田村貴昭衆院議員は9月6日、長崎県対馬市を訪れ、漁業関係者から実態を聞きました。堀江ひとみ県議、山口欽秀壱岐市議予定候補、全国沿岸漁民連絡協議会(漁民連)の二平章事務局長が参加しました。
クロマグロの漁獲枠は、大手まき網船が優遇される一方、沿岸漁業者への配分は大幅に削られています。
上対馬町漁協の長谷川洋蔵代表理事組合長は「所得が減っている。ブリを狙っても、まき網船が大量に水揚げし、価格が暴落して苦しい」と告発。対馬市曳縄(ひきなわ)漁業連絡協議会顧問の宇津井千可志さんは「大・中型まき網船が漁獲する魚種に制限を加えてほしい」と訴えました。
宇津井さんは、田村氏が5月の衆院農林水産委員会で取り上げた、まき網船による違法操業は見かけなくなったと報告しました。
ひき縄漁業者など20人と懇談。大手まき網船の取り締まり、クロマグロの漁獲制限による沿岸漁民の困窮化対策を求める5325人の署名を県に提出(2月)しています。
田村氏は「署名は切実。大企業優先の安倍政権とたたかおう」と激励しました。市曳縄漁業連絡協の宮崎義則会長(美津島町漁協鴨居瀬支所理事)は「漁業者の声を本気で受け止める国会議員がスクラムを組んで政府、議会に訴えてほしい」と訴えました。(しんぶん赤旗 2019年9月8日)