来たるべき総選挙で九州・沖縄比例ブロックでの議席増を目指す、日本共産党のあかみね政賢(72)、田村たかあき(貴昭)(58)=ともに現=、まじま省三(56)=前=の3氏は昨年12月末、沖縄・辺野古の米軍新基地建設に反対する市民とともに米軍キャンプ・シュワブ前で座り込み、2020年を新しい政治に切り替える年にしようと、決意を新たにしました。
参加者と腕組んで 「私たちうちなーうまんちゅ(沖縄の民衆)が座り込み、団結してたたかって『オール沖縄』をつくった力が、今や日本全国で市民と野党の共闘に発展し、安倍内閣を追い詰めている」―。共産党で唯一、小選挙区の沖縄1区で勝利した「オール沖縄」あかみね氏はこう訴え、座り込み参加者を激励しました。
2014年7月から続くゲート前の座り込みは、訪れた12月26日で1999回に。参加者の中には車いすに乗った女性(90)らおばあの姿もありました。資材を搬入させまいと、歌いながら抵抗。3氏も参加者と腕を組んだり「新基地建設絶対反対」とデモ行進したりしました。
参加した宜野座村の男性(71)は「沖縄の基地は日本の防衛の役に立だない。環境を壊し、海を埋め立てて基地をつくらせてはいけない」と言います。うるま市の女性(71)は「沖縄県民は基地をつくることに賛成していません」と語ります。
マイクを握った田村氏は「桜を見る会」やカジノ誘致をめぐる収賄事件など安倍政権の行き詰まりを指摘し「頑張れば必ず勝利は開けると確信して、野党の共同、『オール沖縄』の共同をさらに進めていこう」と力を込めました。
まじま氏は「いま沖縄の子どもたちの上に落ちてきているのは、米軍機の部品だ。この現実の危険を取り除くことがいま国に求められている」と訴えました。
海の上からも調査
あかみね、田村、まじまの3氏は、海上から建設予定地を調査しました。政府は埋め立ての工期が当初想定していた5年から10年程度に延びると見込んでいます。
工期、費用に大きく影響しているのは、改良が必要な大浦湾側の軟弱地盤の間題です。7万7000本のくいを打ち込む地盤強化などには県への設計変更申請が必要です。新基地建設は政治的にも技術的にも完全に行き詰まっています。
新基地建設のための土砂投入は、1年間で全体の1%にすぎません。参加した千葉県の退職教員の女性(61)は「辺野古の海の美しさに感動しました。この海を残すために沖縄に連帯したい」と話しました。
3氏はそれぞれ決意を新たにしています。
あかみね氏は「玉城デニー県知事は設計変更申請を認めない立場に変わりありません。今年、政府が新しい計画に動きだしても、県民は絶対に新基地を許さない不屈のたたかいを続ける。私たちも国会の内外で県民と団結して頑張りたい」と話します。
田村氏は「県民の不屈さを感じました。強固な民意によって基地をつくらせないたたかいが続けられ、本土の連帯も広がっていることがうれしい」と、普天間基地の無条件返還と辺野古新基地建設阻止へ意気込みます。
まじま氏は「市民連合」と5野党・会派が昨年5月に合意した共通政策の中に、辺野古新基地建設中止、普天間基地の早期返還・撤去が盛り込まれたことを強調します。「野党共闘で政権交代を実現するためにも、日本共産党が総選挙勝利へ全力を挙げないといけません。党の力をつけ、次の選挙に勝利したい」(しんぶん赤旗 2020年1月10日)