文化庁は5月29日、巡回公演事業について、例年10月に行っている文化芸術団体に対する概算払いを6月に前倒しして実施する方針を示しました。日本共産党の田村貴昭衆院議員の聞き取りに回答したものです。畑野君枝衆院議員が20日の文部科学委員会で行った質問に、文化庁の今里讓次長が前倒しで実施すると答えていました。
巡回公演事業は、文化庁が選定した文化芸術団体が、学校の体育館や文化施設で音楽、演劇などの巡回公演を行うもの。本公演前には鑑賞・実技指導を行うワークショップも実施されています。
今年度は117団体、1633公演が決定。例年、4月から学校と公演団体との打ち合わせが始まり、5月からワークショップ、6月から本公演が実施されます。しかし、新型コロナウイルスの影響で、公演の中止・見送りが相次いでおり、「補てんが必要だ」との声が出されていました。
田村氏は「3密対策で公演を2回に分けても、追加として認めてほしいとの要望があがっている」と指摘。文化庁の担当者は、「相談に応じたい」と回答。オンライン公演などの工夫にも予算執行すると答えました。(しんぶん赤旗 2020年5月30日)