戦略特区 委員が自ら提案、選定/合同ヒアリング 野党「行政の私物化」

合同ヒアリング 国家戦略特区諮問会議やワーキンググループ(WG)のメンバーが自ら規制緩和案を提案し審査・選定に関与する「お手盛り」の実態について、内閣府は6月20日の野党合同ヒアリングで「法的に排除されない」と正当化しました。野党は、行政の私物化につながると厳しく批判しました。
 
 2014年5月に同諮問会議に提案された家事支援サービスへの外国人受け入れ事業などは、八田達夫、竹中平蔵両氏ら諮問会議メンバー5氏が提案者になっています。八田氏は提案を選定するWG座長も務めています。
 
 同日のヒアリングで野党議員が「提案者が自分で審査できるのか」と追及したのに対して、内閣府の蓮井智哉参事官は「実際そういうことがあった。法的に排除されていない」と開き直りました。野党から「(行政の)私物化につながる」「提案者が規制緩和で利益を得る業界の関係者だったら利益相反になる」などの批判が相次ぎました。
 
 WGのヒアリングの開催自体が隠され、審査過程がブラックボックス化しているのが問題になっています。しかし、内閣府は「非公式な『打ち合わせ』で記録はない」と説明。日本共産党の田村智子参院議員は「(ヒアリングが)公式なのか非公式なのかの線引きが分からない。誰が決めているのか」と迫りました。
 
 日本共産党からは清水忠史、田村貴昭両衆院議員も参加しました。(しんぶん赤旗 2019年6月21日)