とんでもない計画が打ち出された。防衛省は24日、航空自衛隊築城(ついき)基地(福岡県)、新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県)に、米軍の緊急時使用のための施設整備を行うことを発表した。
両基地ともに12機程度の戦闘機、1機程度の輸送機、200人程度の軍人を受け入れ、弾薬庫、駐機場、燃料タンクなどを整備。築城基地は滑走路を延長し、米軍隊舎もつくる。当然、周辺自治体、住民からは「寝耳に水」「米軍基地化されてしまうのでは」など驚きと怒りの声が上がっている。
防衛省に聞いた。
――緊急時の期限はあるのか。「それは米軍の判断」
――軍用機は、F35(ステルス戦闘機)やオスプレイも含まれるのか。「機種は限定しない」
要するに、米軍が「緊急」と判断すれば、自衛隊基地を好きなように使えるというもの。
――緊急時とは日本に対する他国からの武力攻撃事態か。「それも含まれる」
――基地を使用する部隊は。「すべての米軍が範囲」
アメリカの対戦国からの標的となるのは明らかである。
普天間基地の代替機能を持たせるのが理由だが、そもそも普天間基地に弾薬庫はない。
安倍政権がいう「基地負担の軽減」のトリックに惑わされてはいけない。沖縄でも本土でも基地機能は拡大の一途にある。
平穏な住民生活、生命財産を脅かす米国言いなりを許してなるものか。この間題の唯一の解決策は、普天間基地の無条件返還である。「辺野古新基地ノー」。玉城デニー県政を樹立した沖縄県民と連帯して、九州でも世論と運動を広げよう。(しんぶん赤旗 2018年10月31日)