食料・農業・農村基本法見直し 農政失敗の議論こそ 共産党PT紙・田村氏 有機農業推進協 下山理事長と懇談

「これまでの政策の総括を」と語る下山氏(右端)と懇談する(左から)紙、田村両氏=16日、衆院第2議員会館 日本共産党食料・農業・農村基本法見直しプロジェクトチーム副責任者の紙智子参院議員と同事務局長の田村貴昭衆院議員は3月16日、衆院第2議員会館で食料・農業・農村基本法の見直しの議論に関連し、全国有機農業推進協議会の下山久信理事長と懇談しました。
 
 下山氏は「食料自給率向上を掲げた基本法制定(1999年)から20年、なぜ4期にわたる基本計画でも自給率の目標を一度も達成できなかったのかの議論がない」と指摘。「時間をかけて、これまでの政策の問題点を出してほしい。日本農業再生の最後のチャンスだ」と強調しました。
 
 農地の確保、基幹的農業従事者の7割が65歳以上となるなかでの担い手確保、生産資材の海外依存からの転換を重要課題とするとともに、有機の推進について、「学校給食の無償化と地元の有機農産物の活用」などを提起しました。
 
 田村氏は「農水省は『みどりの農業戦略』で有機農業の推進をいうが、農薬などの環境負荷の低減についての目標設定がない」と指摘。紙氏は「自給率について聞いても『国民生活の変化』をいうだけで、政策の何が問題だったのか総括しようとしない」と語りました。
 
 下山氏は農地の減少と荒廃農地の拡大、自給率の低迷などについて「これまでの農政の失敗のつけだ」と批判。「共産党から根本的な転換の方向を示してほしい」と期待を語りました。(しんぶん赤旗 2023年3月17日)