被災者要望 市へ伝達 田村貴昭衆院議員ら珠洲で調査 石川

石川県珠洲地震で現地視察① 日本共産党の田村貴昭衆院議員は5月14日、石川県能登半島で5日に震度6強の揺れを観測した珠洲市を訪れ、佐藤正幸県議とともに被災状況を調査し、被災者の要望を聞き取りました。市役所では被害状況の説明を受け、被災者の声を届けました。
 
 田村氏らは、能登半島最先端の地域を調査しました。珠洲市川浦町の高齢夫婦が住む平屋の住宅は、土台のモルタルに亀裂が入り、天井の板がずれ、壁の四隅が崩れていました。「次に大きな地震が来たら持たない」と話します。近くの墓石が倒れ、ブロック塀が崩れましたが、別の家の片付けに来ていたボランティアの人たちが片付けてくれたとのこと。「突然揺れが来るので休まれない。いつ揺れが来るか心配。市は家屋の被害状況を調査してほしい」と話しました。
 
 狼煙町の喫茶店では、屋根瓦がずれて雨漏り。店をリフォームした業者に修理してもらったとのこと。マスターは「ゴールデンウイークは観光客でいっぱいでした。コロナが収まってきて、これからと思った矢先に地震」と肩を落としました。「道の駅狼煙」の大きな駐車場はガランとしていました。
 
 市役所では総務課の女田良明危機管理室長から被害状況の説明を受け、人口の5割以上が65歳以上の高齢者とのこと。田村氏は被害状況の把握や災害廃棄物の確実な処理など、被災者の要望を届けました。
 
 女田室長は「応急危険度判定は終わった。あとは罹災(りさい)証明書の申請をしてほしい」「廃棄物処理は住家・非住家の別なく進めるとともに、半壊でも解体・撤去費用が公費負担の対象になるように、市長は要望を表明している」などと述べました。
 
 田村氏は、同市正院町で被災者訪問をしていた党能登地区委員会の党員とも懇談。参加者から「水道が壊れ風呂に入れない」「罹災証明のやり方がわからない」などの高齢者の声が報告されました。
 
 田村氏は「被災者の要望を聞き、行政につなげるのは共産党ならではの活動。支援制度の発展につながります。私も生活と生業(なりわい)の再建に向けて、国会で取り上げます。ともに頑張りましょう」と参加者を激励しました。(しんぶん赤旗 2023年5月16日)