沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐり、新基地に反対する県民らは11月23日、巨大コンクリートブロックを積んだクレーン付きの作業船が埋め立て予定地の大浦湾に搬入されたことに対し、船3隻、カヌー17艇を出して抗議しました。日本共産党の田村貴昭衆院議員も抗議船「平和丸」に乗船し、抗議行動に加わりました。
沖縄防衛局は22日に作業船を運び込みました。コンクリートブロックは、汚濁防止膜などを海底で固定するために使うもの。
田村氏は「翁長雄志知事が埋め立て承認を取り消した。無法行為を止め、直ちに作業船、コンクリートブロックを引き上げなさい」と抗議しました。
ブロックは、昨年8月に前知事が出した岩礁破砕許可の区域外に設置されるとみられます。沖縄平和市民連絡会の北上田毅氏は「本来なら岩礁破砕の許可手続きが必要。このまま投下が強行されれば完全な違法工事」と強調。汚濁防止膜の固定に使うブロックに関する岩礁破砕許可申請では、「何トンのブロックをどこに何個投入するか記載されていない。ブロックについては岩礁破砕許可がなかったと言わざるを得ない」と指摘しました。
北上田氏は「県民に工事が進んでいるように見せ、あきらめを誘っているが、設計概要の変更申請、土砂運搬方法の変更、文化財の問題などがあり、本体工事に入るめどはまったく立っていない。防衛局の悪あがきだ」と述べました。
田村議員は、座り込み抗議を続ける辺野古ゲート前テントを訪れ、激励あいさつしました。(しんぶん赤旗 2015年11月24日)