日本共産党の田村貴昭衆院議員は15日、熊本地震で地盤がゆるみ、大雨によって崩落の危険が高まっている熊本市北区の急傾斜地や、西原村の仮設住宅団地を訪れ、住民から生活実態を聞き取りました。山部洋史党市議らが同行しました。
田村氏らは、福永洋一熊本市議(無所属)の案内で、同市北区の山を切り崩した斜面に整備された分譲住宅地「もえぎ台」を訪問。住宅地一帯は道路や擁壁の至る所に亀裂が発生。バイパスに面する高さ10メートル以上の盛土がブルーシートに覆われていました。
福永市議によるとブルーシートは、市に要望した結果の応急措置。6月21日の大雨による土砂災害では、同じ北区で2人の死者が出ました。市内だけでも約100カ所に同じような崩落の危険が指摘されており、緊急の対応が求められています。
移住して7年目の男性(69)は「雨が激しいと夜は一睡もできない」とのべ、別の男性(68)は、自宅が傾き、「完全に復旧するには八百数十万円の費用がかかるとのことです。年金生活の身には厳しい」と明かしました。
田村氏は、地元の市議や熊本市出身の松野頼久衆院議員(民進党)と連携し、「何とか国の手だてがはかれるように力を尽くします」と語りました。
田島敬一西原村議とともに訪れた同村の小森仮設団地(木造50戸、プレハブ252戸)の視察では「店が遠いのでタクシーで買い物に行っている。移動販売車が来てくれたら」(60代女性)などの声が寄せられました。
(しんぶん赤旗 2016年7月16日)