売り上げ年300万で13.6万円増税 衆院財金委 インボイス 田村貴昭氏が導入中止要求

11月2日 財務金融委 日本共産党の田村貴昭議員は11月2日の衆院財務金融委員会で、来年10月導入予定のインボイス(適格請求書)制度はアニメや声優業界などフリーランスで働く人には「増税」でしかなく、「未来を支える若者が仕事と夢を失わざるを得ない実態がある」として導入中止を迫りました。(質問動画はコチラ)
 
 田村氏は、インボイスを憂慮する声優らが立ち上げた団体「VOICTION」が声優を対象に実施した「収入実態およびインボイスに関するアンケート調査」を紹介。年収項目では300万円以下が72%、20~30代では100万円以下が約半数にものぼり、インボイス導入で約2割が「廃業を検討」と回答していることにふれ、「税金の問題で仕事が続けられない。若い人たちの芽をつんではいけないのではないか」と迫りました。鈴木俊一財務相は「ご心配は承知している」と述べるにとどまりました。
 
 さらに田村氏は、具体的な負担額として、アニメーターや声優として働く人の年間売り上げを300万円とした場合、1年で13・6万円の消費税増税になると指摘。保険料や税負担を一定の条件下で試算すると、手元に残る生活費は86・9万円(月額約7万円)にしかならないと強調しました。
 
 田村氏は、インボイスに関する意見書を地方議会に提出した自治体が、昨年度の93から今年度は9月までで289に増えていると説明。「地方自治体からもこれだけの中止を求める声が上がっている」として、インボイス導入中止を重ねて強く求めました。(しんぶん赤旗 2022年11月3日)