長崎新幹線は白紙に 田村貴昭衆院議員が整備計画めぐり主張

25日 田村議員 日本共産党の田村貴昭衆院議員は、2月25日の衆院予算委員会分科会で、JR日田彦山線の災害復旧と、整備新幹線西九州ルートの問題で質問。九州新幹線の長崎ルートのうち、新鳥栖・武雄温泉間の整備計画について、国の立場をただしました。(質問動画はこちら)

 
 長崎新幹線は、国が20年間で約500億円もの開発費を投じた「フリーゲージトレイン」が導入に至らず、それを前提に進めてきた計画が行き詰まっています。田村氏は、国土交通省は佐賀県と「フル規格先にありきの議論をするのか」と質問。赤羽一嘉国交相は「地元の理解なくして強引に進めるのは難しい。実務レベルで率直に協議していきたい」と答弁しました。
 
 フル規格なら建設費が6200億円もかかるうえ、人件費や資材費の高騰などでさらに増額することは明らかです。
 
 国は、佐賀県の負担額も660億円と試算していますが、その前提となる貸付料の負担額にJR九州は合意しておらず、同省の水嶋智鉄道局長は、貸付料負担がない場合1140億円の負担となると認めました。
 
 田村氏が「全国新幹線鉄道整備法により、佐賀県の合意がない限り計画は成立しないのではないか」とただすと、同局長は「佐賀県の理解を得ながら事業を進めていく」とし、佐賀県の同意なく事業を進められないと認めました。
 
 田村氏は、佐賀新聞の県民アンケートでも、新幹線によらない方式を望む回答が過半数を占めていると紹介。長崎新幹線計画は白紙に戻し議論すべきだと主張しました。(しんぶん赤旗 2020年2月27日)