自力避難が難しい高齢者や障害者らの「個別避難計画」の作成を自治体の努力義務とすることなどを定めた災害対策基本法改正案が4月16日、衆院本会議で全会一致で可決され、参院に送付されました。
15日の衆院災害対策特別委員会で日本共産党の田村貴昭議員は、個別避難計画の策定は支援者確保や役場の人手不足など課題が多く、自治体によって開きがあると指摘。「マンパワーの確保、財政支援措置を行うべきだ」と強調しました。(質問動画はコチラ)
市区町村の2割(共同通信アンケート)に防災担当の専門職員がいない問題について田村氏は、自治体の技術職員の確保のために特別交付税を措置する制度を総務省が創設したことをあげ、交付税措置を使って防災担当の職員不足を解消するよう提案。内閣府の青柳一郎政策統括官は「総務省と連携したい」と述べました。
また田村氏は、支援金の支給対象に昨年加わった「中規模半壊」に関し、要件を満たしても中規模半壊の認定がされないケースがあると指摘。「制度が公平に実態に即したものになっているか検証が必要だ」と迫りました。青柳政策統括官は「実態を把握し、アンバランスな取り扱いがなく適用されるよう検証したい」と述べました。田村氏は、支援金の増額や適用範囲の拡大など支援制度の拡充を求めました。(しんぶん赤旗 2021年4月19日)