衆院農林水産委員会は3月24日、「みどりの食料システム戦略」関連法案について参考人質疑を行いました。有機農業拡大のため有機野菜の学校給食での活用など持続可能な農業への支援を求める意見が相次いで出されました。(質問動画はコチラ)
同法案は、気候危機対応など環境負荷の低減が求められるもと、2050年までに有機農業100万ヘクタール(全農地の25%)への拡大や、化学農薬・肥料の使用量減などを掲げています。
大塚裕樹大塚ファーム代表取締役は「有機野菜を学校給食に活用するビジョンが盛り込まれていない」と指摘。再生産できる価格で買ってもらえる仕組みを求めました。
株式会社金沢大地の井村辰二郎代表取締役も、現在0・5%の有機農地を増やすには、長い視野での生産性と所得の向上が大事だと発言。25年間有機農業に取り組み市場をつくってきたとして、「買う人がいなければ努力は無になる。学校給食やグリーン調達も議論してほしい」と述べました。
田村貴昭議員は、公共調達や有機給食を進める国の責任を質問。秋田県立大の谷口吉光教授は政府の有機農業推進は市場任せだと指摘し、持続可能な有機農業の市場をつくるため「有機給食や公共調達は非常に重要な視点だ」と述べました。(しんぶん赤旗 2022年3月30日)