田村貴昭議員は11月2日の衆院農林水産委員会で、競馬法改正案について質問し、馬産地を含む畜産振興の資金を恒久的に競馬場の施設更新などに使えるよう措置するものだとして、畜産予算の確保が検証できる資料の公開を求めました。(質問動画はコチラ)
競馬法は、各地方競馬主催者に対して、売り上げの一定割合を競馬の本来の目的である畜産振興に提供するよう義務付け、他の事業への配分を禁止。ただし、地方競馬の厳しい財政状況から、5年間の時限的な措置として施設整備への投入を認めていました。
ところが、スマートフォンでの馬券購入の普及により、地方競馬の売り上げは急回復したにもかかわらず、同改正案は、老朽化した施設整備支援を名目に資金の繰り入れを恒久化するとしています。
田村氏は、「飼料価格の高騰などにより、畜産は非常に厳しい状況だ。老朽化施設を改善するため、長期計画が立てられるよう恒久化は必要だが、畜産振興にしわ寄せが出てはならない」と指摘。振興事業に支障が出ないよう、国会で判断・検証するための資料の公開を求めました。
農水省の渡辺洋一畜産局長は、「予算編成過程の調査内容の公表は難しいが、5年後をめどに繰り入れの事業内容の妥当性を検証し、その結果を明らかにする」と答えました。同改正案は全会一致で可決されました。(しんぶん赤旗 2022年11月5日)