地方交付税法改定案が11月24日の衆院本会議で、自民、公明、立民、維新、国民などの賛成多数で可決しました。日本共産党とれいわは反対しました。
同改定案は、補正予算で年度途中に増額する地方交付税のうち、一部を交付せず翌年度の地方交付税総額に繰り越すものです。共産党の田村貴昭議員は同日の衆院総務委員会の討論で、繰り越し優先のやり方に反対を表明。増額交付には地方単独事業に充てる交付税は算定されておらず、「地方が必要とする財源確保に応えるものになっていない」と批判しました。
改定案には、地方公務員の給与改定に対応する財政も含まれています。共産党の宮本岳志議員は同委員会の質疑で、鈴木淳司総務相が参院で、同省の通知に基づき「会計年度任用職員の給与の遡及(そきゅう)改定は今後とも基本とする」と答弁したことを挙げ、「現在、まだ給与改定実施を示していない自治体にも、引き続き促していくか」とただしました。鈴木総務相は「今後とも適切に対応いただくよう促したい」と答弁しました。
宮本氏は、総務省の昨年度の調査では、会計年度任用職員の教員・講師に期末手当を支給する地方公共団体は99・5%となっているにもかかわらず、滋賀県では今年度、支給された人は1%未満だったと指摘。「文部科学省は全国の状況をつかんで、改善をはかるための手だてをとるべきだ」と迫りました。
文科省の浅野敦行大臣官房学習基盤審議官は「状況を把握した上で、必要な対応を検討したい」と答えました。(しんぶん赤旗 2023年11月25日)