日本共産党の田村貴昭議員は5月8日の衆院財務金融委員会で、各地で税金や社会保険料の滞納整理で事業者が不当な扱いを受けている問題について、宮城県地方税滞納整理機構が滞納者の自宅をビデオ撮影しながら捜索し、たんすの中まで録画している問題を取り上げ、人権侵害の恐れがある滞納整理はやめさせよと追及しました。(動画はコチラ)
田村氏は、自宅内やたんすの中、納税者本人や家族をビデオ撮影することはプライバシーの侵害であり、滞納処分に関係ないと指摘。国税徴収法に基づく滞納整理の運用についてただしました。
星屋和彦国税庁次長は、国税の捜索にあたっては「滞納者等のプライバシーの保護に十分に配意して実施する。捜索に際しビデオ撮影を行うことは奨励していない」と答弁しました。
また、地方税の滞納処分は国税徴収法に準拠するもので、地方税の捜索も同じ解釈で良いかと迫る田村氏に対し、総務省の池田達雄自治税務局長は「国税庁と同様の認識を有している」とし、ビデオ撮影を奨励していないと否定しました。
田村氏は宮城県の事例で、納税者が「いくら税金を滞納しているからといって、たんすの中身などを録画されるのはあまりにも恥辱だ」と訴えていることを紹介。「納税者の人権を無視したビデオ撮影を使った捜索が広がりかねない」と総務省に対して是正を求めました。(しんぶん赤旗 2024年5月12日)