田村貴昭議員は24日の総務委員会で1月下旬に西日本を中心に襲った強烈な寒波による農作物被害とたたかう生産者の声を突きつけ、「農家が栽培再開に踏み切れるよう、国は地元自治体と連携して実行ある支援にあたるべきだ」と求めました。
長崎県特産の露地栽培ビワの被害額は約8億3000万円に上ります。4年前の冷害による貸付資金返済中の農家から「廃業しかない」との声が上がり、長崎ビワを守ろうと生産者や自治体、農協などが全力を尽しています。
田村氏は農水省が新設した「大雪等被害産地営農再開支援対策」について、自治体が簡易ハウスを導入する事業計画を作れば国は2分の1を補助することを確認。鹿児島県では、ソラマメなど10億円超の被害が出ていながら補償が受けられない現状を挙げ、効果的な支援を求めました。
水道管凍結などによる断水戸数が1府20県の83市55町3村で計50万4479件に上った問題では、給水管を暖めるなど寒波被害を未然に防ぐの周知活動など国の対応について検証を要求。また、100戸超の断水が発生した町村で、水道事業職員数が平均5人しかいない実態を示し「これで対応できるのか」とただしました。
田村氏が各地で自然災害が相次いでいるとして「自治体の財政事情を踏まえた特別交付税の算定に努力すべき」だと求めたのに対し、高市早苗総務相は「被災団体の実情をうかがいながら対応していく」と答えました。
(しんぶん赤旗 2016年2月27日)