日本共産党の田村貴昭議員は4月21日の衆院地方創生特別委員会で、小規模保育所の受け入れ対象年齢を拡大する国家戦略特区法改正案について、保育の質に対する国の責任を投げ捨てるものだと批判しました。
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同法案は、都市部などの待機児童解消策として、現行0~2歳児までの受け入れ対象を事業主の判断で5歳児まで広げられるようにするものです。
田村氏は、対象が拡大される3~5歳児は保育士の配置基準が0~2歳児より大幅に少なく、もともと受け入れ人数が少ない小規模保育所では、子どもの数が増えても保育士は1人しか増やせないと指摘。これまで規制緩和を求めてきた東京都は、緩和に合わせて保育所の施設面積を拡大するのかとただしました。
厚生労働省の吉本明子大臣官房審議官は「(都から)なんらかを改めるといったことはうかがっていない」と答弁しました。
田村氏は、政府が小規模保育事業の設備運営基準を条例化する際、面積を順守義務のない「参酌基準」としたことが問題の大本にあると指摘。厚労相に最低基準を向上させる努力義務を課した設備運営基準にも違反し保育の質を後退させるものだと述べ、公立保育所の増設による待機児童解消を求めました。
(しんぶん赤旗 2017年05月04日)